死亡事故は減っているけれど・・・
警視庁の発表では、令和元年の交通事故による死亡者数は3,215人で、昭和23年以降で最も少なかったそうです。具体的には、いかのようになります。
【令和元年交通事故発生状況】データ
交通事故件数 381,237件(前年比-49,364件、-11.5%)
死者数 3,215人(前年比-317人、-9.0%)
負傷者数 461,775人(前年比-64,071人、-12.2%)
しかしその中身を見ると、65才以上の高齢者が圧倒的多数を占めています。
図のように、全死者数3215人のうち、高齢者は1782人と55.4%を占めます。75才以上では、37.1%となっています。とても高い割合です。介護事業者としては、この状況をなんとかしたいところです。
実は危険な交差点内
死亡事故の内訳を詳しく見てみると、「交差点内」が 1,076件(34.3%)、「交差点付近」が374件(11.9%) を占め、交差点内と交差点付近を合わせると46.2% と全体のほぼ半数を占めるそうです。「交差点付近」の1,076件うち、「信号機有」が502件、「信号機無」が574件であり、信号機が無い交差点の方が危険ということがわかります。
さて、ここで重要なのが、このデータから介護事業者が何をすべきか考えることです。介護サービスを使う利用者には、車椅子、杖歩行の方だけでなく、自立歩行できる方もいます。こうした方々に、しっかりと注意喚起しなくてはいけません。よくお年寄りが、信号のない場所を渡っている姿をみかけます。高齢になると、交差点まで移動するのが負担になりますから、近いところで横断したい気持ちはわかります。しかし、それをできるだけやめていただくように呼びかけなくてはいけません。
また、このデータにあるように、「交差点内も安全ではない」ということ、しっかりと理解していただかなくてはなりません。特に要支援、要介護のお年寄りは、歩行スピードが遅いですから、青信号で渡り始めても、赤になるまでに渡りきれないということがあるかもしれません。夜間の横断はさけるとか、目立つ服装を心がけるなど、可能な対策をとっていただくように日頃から声かけをするようにしましょう。
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